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うつわのかけら

窯の中で分子が

土がやきものになる過程。
1200℃以上(だいたい日本では)の高熱にさらす。窯の中の空気の温度。
イタリアでは一般的にマヨルカとよばれているやきものは950℃。
使われる土の耐火性によっての温度差。

科学の授業、しかもイタリア語!これかなり苦痛でした。
日本よりは素材が豊富とはいえないので
やはり釉薬に関しても自分でより工夫する必要があるのかもしれない。
釉薬が融ける融けないは素材の成分分析が基準になればあてはまる
ゼーゲル式というモル当量の計算式があります。
原料(長石や石灰石、珪石、マグネサイト、カオリンなど)
を成分にわけちゃう。
例えば長石にはSio⒉Al2o3 Fe2o3 CaO K2O Na2o Mgo
その成分のパーセンテージの分子量を分子の数で数値化する。
そうして釉薬として溶かすには成り立つ RO(Fondente 溶媒 塩基性) 
R2O3 (stabilizante粘性質 中性)RO2(Vetrificante酸性)
(RはSIだったり、Naだったり)
RO(塩基性)+R2O(酸性)を1という基準にしてAl2o3 (中性)Sio2(珪酸性)
のモル当量というものを割り出す。融ける融けないの数値は先人のデーター
によって基準があります。

実験としてはやったことはありますが、
実際の調合には使っていません。
原料合わせ(グラムで)という日本では一般的な方法や
市販の釉を調整したり。
窯の中でこういうことがおこっているんだなあという位。

木の葉天目とかは葉っぱは当然有機物で、なくなっちゃうはすだけど
釉薬の成分と葉っぱの成分の科学組成の変化によってのこるんですね。

あ、まちがって器の上にメモの紙をのせてそのまま本焼きしまったことが
あった。なんと十分の一くらいにちっちゃくなって字もちっちゃくなって
残っていた。面白いね。

ちなみにある窯の中が温度以上になると(1200℃以上ではすでに)
やきものは白く輝く。光の3原色の真ん中みたいに。

窯の中で分子が_f0202242_1353568.jpg
by dudu05k | 2010-05-31 01:42